温泉 島根

2009年8月 9日 (日)

木部谷温泉・松乃湯(再訪)

【2009年7月】

肌に優しい湯にゆったりと浸かりたくなった。泉質的には塩化物泉が適当か。となると、三瓶山周辺か島根県西部の柿木村。会社の同僚と久しぶりに柿木村の木部谷温泉に行ってみた。

木部谷温泉は4年ぶりの訪問になる。(前回記事はコチラ

中国道六日市ICを降りて津和野方向に約15分で木部谷温泉、松乃湯に到着。前回訪問時に工事中だった新館ができている分、施設が広がっていた。

まずは裏山の間歇泉に行ってみる。15分くらい待っているとブクブクと泡が出始め、1.5mくらい吹き上がる。(動画撮影したのですが、ブログでUPする方法を知りません。勉強不足。)

Kibedani2 Kibedani1お風呂は本館にあり、前回と変わっていない。入浴料350円も一緒。タオルは無料の貸しタオルが1人1枚用意してある。鉄分が多い湯でタオルがすぐに真っ茶色になるので配慮いただいているのだろう。ありがたい。

浴槽には他のお客様がふたり。一言断って撮影させていただいた。真っ茶色の湯、浴槽の辺では地中の温泉水の中で生きているが地表に出て繁殖しているのがおわかりだろうか。

約20℃の源泉を流し込むパイプ、加温する蒸気のパイプを自分達で調節、38℃くらいの微温湯にしてゆっくり浸かる。金属分、塩分と間歇泉として吹き上がるくらい濃厚な二酸化炭素を含む湯にゆっくり浸かったり出たりと約1時間過ごさせていただいた。

*** *** *** ***

帰路は、六日市ICをやり過ごして岩国市に向かう。中国地方有数の清流、錦川沿いのドライブを楽しもうという趣向。

折しも梅雨の増水で、普段の錦川とは様相が違う。河原は全く見えず、川幅いっぱいに水が流れていく。

Nishikigawa1Nishikigawa2  下流に沈下橋があった。沈下橋とは、欄干が無く、増水時には水没する橋。もう少し増水すれば通行止めというレベルだった。滅多にない光景なので、車を駐めて川を眺めてみることに。

川幅は50mくらいだろうか。橋の中程まで歩いてごうごうと流れてくる上流を見ると、正直足がすくみました。足の1.5~2m下をすごい勢いで水が流れていて、橋ごと持っていかれそうな気がしてきます。写真を1枚撮ってすぐに引き返しました。

2009年6月19日 (金)

温泉津温泉(再訪)

ここしばらく、中国地方の温泉に浸かっていない。

田植えも済んでようやく一段落。友人と久しぶりに温泉に行ってみるかという事になった。行き先は温泉津温泉に決定。当ブログでは2回目の登場となる。(1度目はコチラ

高速道路が週末1,000円になって初めての遠出でもある。江津の料金所から出るとき、割引1,000円の文字を見て安さを実感する。

Photo世界遺産登録の騒ぎも落ち着いたのか、温泉津の温泉街は観光客がまばらに歩いていてちょうど良い賑わい。元湯に向かう。

湯番に300円を払う。
「混んでますか?」
「いや、そうでもないよ。」
男湯のお客さんは3人だった。3つの湯船を合わせても一度に浸かれる人数は7~8人の小さな浴槽なので一安心。

Photo_2浴槽はぬるい湯が2つとあつい湯がひとつ自然湧出の湯を非加熱非加水でそのまま湯船に引いているので温度は来るたび微妙に違う。本日は熱い湯が46℃ぬるい湯が44℃とやや低め。

ここの入浴法は、最初にぬるい湯に数回出入りして体を慣らしてから熱い湯へ、熱い湯は1~2分で出て冷まし、再び熱い湯へと頻繁に出入りを繰り返すのがお勧め。人数が多いときでも、この方法だとみんなが効率よく入れるし、熱い湯も2回目以降は体が慣れてさほど熱さを感じなくなる。

Photo_3そんなに温泉好きという訳でもない友人も、熱さに慣れて出たり入ったりを繰り返している。

「肌がすべすべになるね。」

泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉。塩湯だが、海の近くにもかかわらず海水分が混ざった感じの塩湯ではなく、岩塩系のサラリとした湯。三瓶山周辺に多い泉質で、私好みの肌に優しい温泉。

Photo_4Photo_5ゆっくりと湯を堪能して脱衣場に戻る。火照った体を冷ましながら改めて見回すと、施設全体が昭和のまま時間が止まったような風情である。初期型のマッサージチェアは有料で値段はなんと20円!試してみようかと思ったが、壊れていたら面倒な事になりそうなのでやめた。

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Photo_6帰り際には、温泉津の造り酒屋、若林酒造に立ち寄る。小さな蔵だが(失礼!)、昔ながらの木酛造りで醸す純米酒はとっても美味しい。開春西田木酛仕込みを買って帰りました。これも我が家の保冷庫に入れてしばらく寝かせておくことにします。

2007年10月20日 (土)

柿木温泉・はとの湯荘

Photo_2島根県西部から山口県東部にかけては鉄分を含んだ炭酸泉が多い。

柿木温泉もそのひとつ。 前々回紹介した木部谷温泉 からクルマで10分弱のご近所である。

中国道六日市ICからR187を津和野方面に進む。

約10km走ったところ、柿木温泉のサインに従い左折して200mで温泉旅館が2軒ある。はとの湯荘と柿木温泉旅館。

どちらに入るか迷ったが、駐車しやすいはとの湯荘に入ることにした。

Photo_3「こんにちは。日帰り湯できますか?」

「いらっしゃい。できますよ。うちの湯はええんよ。浸かってみればわかるよ。」(⌒ー⌒)

愛想の良いおばさん。なかなかの営業ウーマンではないか。

入浴料は大人400円。支払って大浴場へ。

Photo_4浴槽はジャグジー風の小さな泡風呂と、岩風呂風の造りの大浴場。結構広く、一度に10人以上は入れそうだ。

湯の色は茶濁色。これは鉄分を含んだ湯を加熱した時の特徴。成分は塩化物炭酸水素塩泉。独特のアロマが漂う。この近くの木部谷温泉とよく似ている。木部谷では以前カルシウムの幕が張っていて感動したことがあるが、ここは入浴者がたくさんいるせいか、幕は張っていない。
Photo_7Photo_6しかし、周囲の岩に析出物がべっとりこびりついており、表面はツルツルになっている。推測だが、ここもカルシウムはたっぷり含まれているように思う。また、緑色の藻も確認できた。
湯は、掛け流されている。源泉温度は27と低いので加熱している。そのためか、炭酸分は湯船では感じられなかった。しかし、ゆっくりと浸かっていると、肌触りの優しい湯がしみいるようだ。
また、湯船の縁の高さから全面ガラスになっており、外には川が流れていて景色も悪くない。湯の良さと景色が相俟って、とっても心地よい湯である。

「木部谷もいい湯ですが、ここも気持ちよい湯ですねえ。」

湯船で隣り合ったおじさんに声をかける。

「湯はよう似ているが、歴史はこっちが古いよ。弘法の湯と言われているくらいじゃけ。」

昔からある、湯治場として歴史ある湯なんだそうだ。

柿木といい、木部谷といい、個性的な素晴らしい温泉である。

六日市ICから津和野方面にお出かけの際、温泉好きの人はタオルをお忘れなく。(^^)

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山賊砦

柿木温泉、木部谷温泉付近で、食事施設を探すと結構苦労する。どうしても食事をお考えの方には、六日市ICまで戻り、R187をさらに3kmほど岩国方面に進むと、山賊砦があります。

Photo_9Photo_10広島県人にとっては「今さら山賊?」という声が聞こえてきそうですが、
(^^; 他にないので紹介します。

でも、山賊焼(砂糖醤油で焼いた鳥足)は、焼きたてを久しぶりに食べると、素朴で懐かしい味でした。(^^)

2007年9月22日 (土)

木部谷温泉・松の湯

【2005年4月】

間欠泉が中国地方にもあるらしいという話を聞いて訪ねてみた。中国道六日市ICから津和野方向に国道187号線を12km、約15分進むと、右側に木部谷温泉の看板。

04250005 森に囲まれるように建物がある。
何はともあれ、まずは入浴。
(^^)

入浴料は350円。入口で愛想の良いおばさんに払う。

浴室はさほど広くはない。タイルの壁に石張りの床。浴槽も石造りで、5~6人が一度に入れる広さ。

浴槽から床にかけては、一面茶色の析出物で覆われている。これはとっても濃い湯に違いない。(^^)♪

誰もいない湯舟に近づくと、湯の表面にうっすらとカルシウムの膜が。成分の濃さと鮮度を物語っている。これには感動して、膜をこわすのがもったいないと、しばらく逡巡していたが、脱衣場に人の気配がしたのでザブンと入った。他人に壊されるくらいなら私が壊したい。(^^;

湯は、掛け流しではない。源泉温度が20℃と低く成分濃度が高いので、ボイラー加熱をしようにもすぐにボイラーが壊れてしまうらしい。それで、ここの浴槽には源泉を直接流し込む管と、蒸気で湯を温める管で湯を調節できるようになっている。なかなか良いアイデア。

源泉を流し込んでみる。浴槽の湯は茶色だが、湯口からあふれる源泉は透明。これは湯が新鮮な証。口に含んでみると鉄分主体の味だが、他の鉱物臭も感じられる。

湯口、浴槽、流し場と全体を茶色に染め抜く湯だが、所々に緑色の模様が付いている。これは何の成分かわかならなったので、一緒に入浴した地元の人に聞いてみた。

「こんにちは。ちょっとお尋ねしたいのですが。」
(⌒ー⌒)

「・・・。なんね?」

「この緑色の模様は、銅の成分かなにかですかね?」

「いいや。これはじゃ。」

「藻???どこから植物が湯に入り込むんですか?」

ここの温泉は、中にはじめから藻を含んでいるらしい。それが地表に出て繁殖するからこうなる。」

これには驚いた。なかなか珍しい温泉である。

04250006肌触りはとっても優しい。茶色のクリームのよう。phはお肌に優しい弱酸性。(某石けんのCMみたいですが。)
この日は、私が源泉をドバドバ入れて(^^;)あまり暖めなかったので、40℃弱のぬる湯だったが、炭酸泉でもあるので、長時間入っていると、しっかり暖まる。

0425000704250008お湯を堪能した後は、間欠泉へ。旅館の左から裏山に向かう。ゆるい上り坂を30mほど登ると、間欠泉のある池を囲むように広場がある。

ここの間欠泉は25分間隔で吹き上がるとのこと。この時は運良く5分もした時に、シュワシュワと泡が立ち始めた。

04250009泡はどんどん背が高くなり、ピークで120~130cmくらいまで成長。確かにこれは間欠泉である。

ここの間欠泉の原理は、地中に閉じこめられた源泉に含まれる炭酸ガスが地表に近づくにつれ膨張し、水圧を超える圧力にまで達したときに一気に地表に吹き出すらしい。相当の濃度の炭酸ガスが含まれた温泉だということだろう。

最近は、全国的に炭酸泉がブームとか。ぬる湯でも血管拡張効果により暖まる炭酸泉は、実は日本の温泉では少数派。

その中で、島根県の三瓶山周辺島根県西部から山口県東部の山間地域ではこういった炭酸泉が点在する。次回は、この近くにある全国屈指の炭酸泉を紹介しましょう。

【追記】

浴槽の写真がないのは、カルシウムの膜に感動して、しばし眺めていて写真を取り忘れたから。次の人が来るまでにサッサと撮るべきだったと反省
\(_ _ )。      

2007年7月 7日 (土)

三瓶温泉・国民宿舎さんべ荘(再訪)

いつもひとりで温泉巡りをすることが多い中、久しぶりに大人数で温泉に行くことになった6月某日、町内会の日帰りバス旅行で、行き先は、島根県の国民宿舎さんべ荘

さんべ荘は、以前コラム(2006年10月)で書いたことがあるので再訪レポート。

Zenkei 経路は、東広島~三次~赤名~飯石ふれあい農道~三瓶という経路。2時間30分で到着。

到着後はすぐにお風呂へ。以前と同様、内湯は濾過循環式塩素消毒の湯。外へ出たところの露天風呂も同様。この先にある、源泉掛け流しの樽風呂エリアが私のお気に入り。

Hikanetu1 最近の源泉掛け流しブームのおかげかもしれないが、樽風呂を増設、このエリアが充実した。

樽風呂は小さなものだと1人、大きなものでも3人くらいしか入れない。数が増えたのはありがたい。

Kanetu1 非加熱加熱の2種類の源泉掛け流しがある。非加熱は35℃くらいのぬるい湯。加熱は40℃くらい。泉質は含炭酸ナトリウム塩化物泉

非加熱の湯に浸かってみる。白を基調に緑と茶色が混ざったような濁り湯昨年来たときと比べ、若干、成分濃度が上がったような印象。特に、炭酸分が顕著。肌の表面に二酸化炭素の小さな泡が付くのだが、今回は泡付きが良い。

続いて、加熱掛け流しの樽風呂へ。こちらはやや赤褐色がかった湯。加熱による成分変化で変色するのが面白い。加熱で炭酸分は飛んでしまうのか、泡付きはないが、湯の鮮度は高く、気持ちよい。

6月ともなると、非加熱の湯でも十分楽しめる。ただ、体温以下なので暖まることはできない。それで加熱浴槽と非加熱浴槽を行ったり来たり、交互に浸かった。私以外にもそんな入り方している人は多く、ここの標準的な入浴法かも。
今回は食事時間等の制約があるので、40分ほどしか浸かれなかったが、ひとりで来ていれば1時間半くらいは浸かったかもしれない。そのくらい気持ちいい湯。

Ashiyu これだけ源泉掛け流しの露天風呂が充実してくると、内湯は洗い場としてしか使わない。日曜日で入浴者も多かったが、内湯は人が少ない。目を離した隙に、私の息子が泳ぎ始めたほど。もちろん、すぐに捕まえて、叱りました。( `◇´)

駐車場には無料の足湯もできていて、施設の充実ぶりが目に付きます。

この度、世界遺産登録された石見銀山温泉津温泉ですが、温泉津は収容能力が小さく、どっと人が押し寄せると大混雑が懸念されます。

三瓶温泉から石見銀山までは車で40分と、ほどよい距離。世界遺産登録で大量に押し寄せる観光客に、地味ながら良い温泉、三瓶を世に知らしめるチャンスなんでしょうね。頑張って欲しいものです。

Ajisai2

駐車場入口の紫陽花がとても綺麗でした。

2007年3月24日 (土)

温泉津温泉・薬師湯・元湯

3_0403 温泉津温泉街のほぼ中心にある薬師湯。名前の由来は建物の上に薬師如来が祀ってあることから。別名は震湯。明治5年、浜田大地震の影響で大量の湯が湧きできいたものらしい。鄙びてはいるが大正ロマンの香りがする。

1_0403 入浴料200円を払い館内へ。男女別の浴室。男湯は4人も入ればいっぱいの湯舟が真ん中にひとつあるだけ。湯舟から流し場まで茶色の析出物がびっしり。三瓶系の小屋原温泉、千原温泉、湯抱温泉などと同様のナトリウム・カルシウム塩化物泉である。

2_0403 湯温は高め。43℃くらいか。なまずの口から湯が蕩々と注がれ、四方八方から洗い場にかけ流されている。飲泉してみると、鉄分が強いが塩分、えぐ味(マグネシウム?)を感じる。湯の鮮度を感じさせる鉱物臭も漂い、いい感じの湯。

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4_0403 薬師湯を出て、元湯に向かう。ここは、元湯長命館という旅館の外湯。1300年の歴史を誇る湯というのは、この元湯である。狸が湯に浸かり傷を癒しているのを僧侶が見つけたという。余談だが、温泉を見つけたのは僧侶という話って全国に非常に多い気がする。普通はずっとそこに住んでいる人間が気づきそうなものだが・・・。

1_0403_2 「こんにちはー」 (^o^) 

「・・・・・。」 (ーー)  今日は機嫌が悪いようだ。湯番のおばちゃんに300円を渡しさっさと入る。

中には先客が2名。ふたりとも湯舟から出ている。浴槽は大小2つあり、あつい湯ぬるい湯と書かれているが、騙されてはいけない。ぬるい湯でも相当熱く44℃くらいある。この日の熱い湯はなんと48℃!耐性についてはそこそこ自信がある私でも1分が限度。

ここも源泉掛け流し。源泉は建物の裏にあり、2~3mくらいの距離。湯温は行く度に微妙に違うようだ。私はここの湯舟の形が何となく好きで、薬師湯よりは元湯にはいることが多い。泉質はほぼ一緒だが、元湯の方が微妙に鉄分が強いような気がする。

温泉ではまったり長く浸かるのが好きだが、ここの熱い湯はそうはいかず出たり入ったりを繰り返す。それでも成分が濃いせいか、肌はすべすべになる。その点では狸が傷を治すのもわかるような気がする。 

でも・・・果たしてこの熱さに耐える狸って本当にいたんだろうか?

【注】 現在、薬師湯はリニューアルされ綺麗になったようです。そういう意味でこの古い記事を載せるのもいかがなものかと思いましたが、昔の写真もかえって貴重かなと思い、当時のまま載せました。ご了承ください。

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【おまけ】

Photo_59 日本酒好きの方におすすめなのが温泉津温泉にある造り酒屋、若林酒造さんの開春竜馬。木酛で仕込んだ純米吟醸酒で、適度な酸味としっかりした飲み口です。

知人の掛井酒店さんに教えていただきました。無名だが美味しい酒をトリュフ犬のごとく探し出してくる(^^; マニアックな酒屋さんです。

2007年3月13日 (火)

千原温泉

事故で首を痛めてしまった。近所の整形外科に通って7日目、ドクターが言った。

「炎症も治まったので、温熱療法を始めましょう。首の周辺を暖めて、筋肉の緊張をほぐすのが一番いいですから。」

「という事は、温泉なんかも効果があるんですかね?」

「そうですね。ぬるめの湯で長時間浸かり、首筋を軽くマッサージすると良いですね。」

「(⌒ー⌒) ニンマリ 早速試してみます。」

ぬるめでゆっくり入浴できる温泉。そんなに遠くないところ・・・この検索条件で自分の知識なりに出した答は島根県の千原(ちはら)温泉。約2年ぶりの訪問。

国道54号線を三次から北上、島根県に入り、道の駅赤来高原を過ぎて最初の信号を左折、県道166号線に入る。粕淵方面に15分ほど道なりに直進すると、角に酒屋さんがある十字路の右手に千原温泉という看板。ここを右折するのだが、以前は狭い道だったのがどちらも2車線の交差点になっているのでびっくり。看板も遠くからは見えず、通り過ぎそうになった。右折後、ほどなく狭くなる道を看板に従って3kmほど上ったところに千原温泉がある。

Photo_56千原温泉は山あいの渓流沿いにぽつんとある民家風の建物。昔から療養目的の湯治場として営業されている。やけど、皮膚病や傷の治療に効果があると評判の湯。

私はここの泉質に惹かれ何度も訪ねたが、療養でもないのにゆっくり浸かるのは何となく後ろめたさを感じていた。しかし、今回は療養目的。遠慮なく入れるのが嬉しい。(気持ちの問題ではありますが。)( ̄ー ̄)ゞ 

受付で若奥様に500円を払う。初めて訪ねた人は名前を記帳するのがここのルール。

「初めてですか?」

「いえ、何度か来てます。ここ、むち打ち症に効きますかね?」

「さあ・・・悪くはないと思いますけど。」 そっけない。まあ、コテコテの商売気を出されるよりは好感が持てる。

Photo_55カーテンで仕切っただけの脱衣場。男女兼用なので、入る前に声をかける。浴場は男女別。階段を下りていくと、4人でいっぱいの小さな湯船が一つだけ。今日は男性側は4人と満席状態。足を伸ばすにはやや苦しい。湯は、三瓶系の茶濁の湯含二酸化炭素-ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉という長い名前。湯船の廻りから流し場は茶色の析出物がべっとりとこびりついている。成分総計11.54g/kgという高張泉だけのことはある。ここは、湯が流れ込む湯口はない。底が板張りになっており、足下から湯が湧き上がる足下湧出。湯もそうだが、ボコボコと二酸化炭素の泡が大量に湧き上がる。座る場所によっては、ジャグジーかと思うくらい大量の泡。三朝温泉の大橋の湯も足下湧出だが、泡の量は千原温泉が圧倒的に多い。

ゆっくりと浸かる。温度は35℃と体温以下の微温湯。しかし、長時間浸かっていても寒いというほどではない。何となくほかほかしてくるのは二酸化炭素の影響か。この温度だと全くのぼせない。とりあえず1時間ほど浸かる。高張泉は、人体より浸透圧が高い=成分が体に浸透しやすい濃い湯なので、皮膚の感触もすぐに変わってくる。アルカリ単純泉が表皮の角質を溶かしてすべすべになるのに対し、ここは、成分が浸透してしっとりすべすべになる感じ。皮膚病に効くというのもわかるような気がする。

一度出て少し休み、再び入浴。入浴客は2人に減り、ゆっくり手足を伸ばせる。首まで浸かりじっとしていると、聞こえてくるのは「ポコポコ」という泡の音と、外を流れる渓流の音のみ。至福の時間・・・

Photo_54湯上がりには、階段の途中にある上がり湯に浸かる。男女兼用で、男湯、女湯両側からカーテンで入る構造なので、入る前に必ず一声かけて入らなければならない。中には五右衛門風呂があり、源泉を薪で湧かしてある。この季節だと非加熱の源泉だけでは湯上がりが肌寒いので、この上がり湯は助かる。

風呂を出て帰るときには、肩、首のコリがすごく軽くなっていた。病院には失礼だが、30分の電気治療を終わった後よりもはるかに楽になった。二酸化炭素入り微温湯での90分という長時間入浴は少なくとも私には効果があるようだ。この温泉が近所にあればきっと毎日入るに違いない。

※湯船の写真は女湯。男湯が満員だったので、女湯に入ろうとされていた方にお願いして撮影していただきました。男女同等の広さのようです。

千原温泉ホームページ http://www.chihara-onsen.jp/

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帰り道、国道54号線沿い衣掛荘のとなり、くみあいマーケットに立ち寄る。ここは奥出雲和牛の直売所。概ね500円/100gくらい。ステーキ肉で900円/100gでしょうか。それなりの値段ですが、美味しいです。 

「自分だけ楽しんできて・・。( ̄へ ̄)」 という攻撃を緩和させる効果があり、重宝しております。(^^;

Photo_57 Photo_58

2006年11月12日 (日)

斐之上温泉・民宿たなべ

【2004年11月】

久しぶりに奥出雲の絲原記念館を訪れた。ここは以前、旅行の仕事でよく訪ねたが、個人的にもお気に入りスポット。絲原家は出雲御三家のひとつで、たたら製鉄の時代からの山林王。代々絲原家の番頭を務めるWさんに久しぶりに会う。

「こんにちは(⌒∇⌒)ノ」 

「おお、トトロさんお久しぶり(^0^)。今日は何事?」

「紅葉の季節なんでこの辺をぶらぶらと。ところで、この辺に、ここのレストラン以外で^^;うまい蕎麦屋と湯のいい温泉ないかなあ。」

「失礼やな。うちのも美味いで^^。蕎麦なら好み次第で一風庵八川そば、温泉はつい先日できた亀嵩温泉玉峰山荘か昔からある斐之上温泉くらい。湯は詳しくないけど。」

「へえー知らなかった。ありがとう。(⌒0⌒)/~」

時間の関係で1軒しか回れそうになかったので、悩んだ末、斐之上温泉に決めた。

Resize_2 木次線横田駅から船通山に向かって20分で入口到着。アーチをくぐるとヴィラ船通山斐之上荘民宿たなべの2軒の宿。(今日は二択の日?^^;)結局、源泉の宿と書いてある民宿たなべに決定。

玄関を入って、おねえさんに500円を払う。昼の宴会客が数組いたが、浴室に行くと幸い誰もいない。浴槽には無色透明の湯がかけ流されている。Photo_2浸かると40℃強の気持ちよい湯。鮮度も良く、すべすべ感があり、湯口を見ても析出物はほとんど認められないので単純アルカリ泉だと思われる。phは確認していないが、感覚的には9弱くらいか。

浴場から外に出ると、岩積みの露天風呂色づいた山に囲まれたロケーションなので、これはとても気持ちよい。湯温は内湯よりややぬるめで、いつまでも浸かっていたい感じ。( ̄ー ̄)マッタリ

やがて、二人連れの中年男性が入ってこられる。

Photo_3Photo_4 「こんにちは。^^いい湯ですねえ。」

「ここはええよ。源泉はぬるいんで加熱はしているが、掛け流しにこだわっている。」

どうやら、本日の二択は正解だったようだ。

帰りがけに、奥出雲の蕎麦を食べるため、Wさんお勧めの店を探す。どちらも国道314号沿いにあった。一風庵は営業終了していたので木次線八川駅前の八川そばへ。田舎風二八そばで私好み。美味しく頂いて帰路についた。

広瀬温泉・憩いの家

紅葉の季節。中国山地も色付き始め、ピークは今週から来週くらいでしょうか。ということで、紅葉のきれいな奥出雲周辺の温泉を紹介します。

【1997年11月】

大河ドラマ「毛利元就」も大詰め。一躍観光スポットとなった尼子晴久の居城、月山富田城の麓に、憩いの家という、こぢんまりとした日帰り入浴施設ができていた。外観はログハウス風の瀟洒な建物。

Resize入口の左奥に受付があり、200円を払う。湯上がりの広間の奥に向かうと男女別の大浴場。露天風呂はなく、8人がゆったり入れる大きさの浴槽がひとつのみ。源泉温度は44℃だそうだ。湯温は42℃くらいか。適温の湯なので加熱、加水はせず源泉のまま湯船に注ぎ込まれている。緑茶色の湯だが、三瓶温泉亀の湯とは成分が違うようだ。炭酸分は感じない。鉱物臭硫化水素臭が混ざったような香り。肌触りは若干キシキシとした感じ(わかります?肌触りって表現が難しい^^;)

入浴客は5~6人。地元の方ばかりか、皆さんわいわいと世間話。出雲訛りはズーズー弁なので、聞き取りづらい。

Resize_1「気持ちいい湯ですね。施設も新しいし。」

「ここの湯は川の向かいに水着で入る露天風呂があって無料じゃったんじゃ。じゃが、3人死人が出てのう。」(出雲訛りで表現できないので、言葉は変えてます<(_ _)>)

「えっ、死人?」

「管理する者がおらんけんのう。夜、酒に酔って浸かって・・・深さは130cmくらいあったんじゃ。それで、広瀬町がこれを建てたんじゃ。」

うーん。野湯だったとは。水着はイマイチだが、そちらにも入ってみたかった。

「近くに鷺ノ湯温泉もあるが、ワシはここがええ。腰が悪いんじゃが、(ここの湯の方が)よう効くような気がする。」

地元の方には評判の良い湯のようだ。風呂から上がってしばらくしても発汗が止まらない。成分を尋ねたら、硫酸塩・塩化物泉だそうだ。私は仕事柄いろんな温泉に入っている。硫酸泉、塩化物泉はよくあるが、硫酸塩泉というのは岩井温泉くらいか?でも、色も香りも全く違う。温泉って奥が深い。

※古い手記ですが、2~3年前に再訪していて、内容は問題ないと判断してそのまま掲載しました。初訪時、写真撮影はしていません。写真は再訪時のものです。

※現在は、入浴料大人300円(地元の方は200円据置)に変わっているようです。

【奥出雲の紅葉ポイント】

絲原記念館Itoharaaki          鬼の舌震Photo          

   

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   櫻井家庭園

Photo_1

2006年10月25日 (水)

有福温泉・3つの共同浴場

【2004年3月】

美又温泉から北西に山を越えてクルマで約15分、有福温泉は谷間に寄り添うように旅館が並ぶ。1350年前に修行僧が見つけたという古湯。

温泉街の真ん中に駐車場がある。駐車場のすぐ上にあるのがさつき湯。入り口の説明書によると昭和3年にできたらしい。平成3年に建てられた木造平屋の共同浴場は小綺麗。_0403 管理人のおばちゃんに300円を払う。タイル張りの湯船は正方形で5~6人が入れる広さ。誰もいない湯船に無色透明の湯がかけ流されている。(⌒ー⌒) ニヤリ ひとりでのびのびと広いお風呂に浸かるのはとても気持ちよいものだ。泉質はアルカリ単純泉ですべすべの湯。源泉は45℃らしいのだが、体感温度は40℃くらいのちょうど心地よい感じ。ゆっくり30分ほど出たり入ったりを繰り返した頃、地元のおじさんが入ってくる。

「こんにちはー(^O^)。」

「・・・・・・(-_-)ペコ。」

「さつき湯っていう名前がついたのはどうしてなんですかあ?」

「知らん。」

あまりお話好きではないようだ。次に「やっぱ5月にできたんですかねえ(⌒▽⌒)。」を用意していたが、話しかけずに出ることにする。

_0403_1  さつき湯を出て左手に坂道を上っていく。途中からはクルマも通れない狭い路地だが、人が歩くにはちょうどよい。階段を上りきったところにレトロな洋館建て見えてくる。それが御前湯。有福温泉を紹介する記事では必ず出てくる、最も有名な共同浴場。

昭和3年築の昭和モダン風な建物は、一見浴場には1_0403_1見えなくて、小さな公会堂といった風情。(※周囲が狭くて全景が撮影できませんでした。)レトロなのは外観だけではない。建物に入ると風情ある階段。2階は湯上がりの休憩所。華やかしき頃の温泉街の写真なども飾られている。1階に木造の番台がある。ここで湯番に300円を払い浴室へ向かう。古い建物にもかかわらず外観、浴室とも手入れが行き届いておりとても綺麗な印象。浴槽は八角形で、中央の丸い石から湯が滾滾と湧き出ている。こちらは、さつき湯と違い入浴客8人と大賑わい。言葉の感じから地元の人は少なそう。湯温は40℃強。泉質は、アルカリ単純泉だが、さつき湯よりは僅かに成分が濃い感じ。あるいはややpHが高いのかもしれない。とっても気持ちよい湯だが、なにぶん人が多く、大きなトトロはゆっくりと浸かれない。10分少々で出ることにした。

_0403_2 御前湯を出て右手の路地を下る。ここもまた人がすれ違うのがやっとの狭い路地だが、歩いていて心地よい。車が来ない路というものは、本能的にリラックスできるのかも。どこかで見た光景だなあと思っていたが、ここで思い出す。「伊香保温泉と似とるんや。」思い出せばそれだけのものだが、とてもスッキリする。下りきったところにやよい湯がある。

_0403_3 外観は、さつき湯のように小綺麗さもなく、御前湯のように趣もない。ドアを開けると、湯番がいない。賽銭箱のようなものがあり、300円と書かれている。「温泉版無人市場やなあ。」お金を入れ(本当に入れましたよ<( ̄ω ̄)>)進むと階段があり、降りていく。階段の踊り場で服を脱ぎ浴室へ。コンクリートの湯船は狭く、3~4人くらいが適当。泉質はやはりアルカリ単純泉だが、ほのかに硫化水素系(硫黄っぽい)のアロマを感じた。湯温は3つの中では一番ぬるく、40℃弱。長時間入浴に適している。湯がよいせいか、コンクリートのざらつきもかえって心地よい(あばたも笑窪?)。

_0403_4 微妙に異なる泉質の共同浴場を約2時間味わった後、駐車場に帰り、隣の売店でお茶を飲む。お話好きそうなおばちゃんが話しかけてきた。

「どこから来なさった?」

「広島です」

「広島の人には昔から大勢来てもろうた。昭和45年くらいまではみんな泊まりに来てそれは賑やかだった。それがだんだん少のうなって・・・。昔から馴染みの湯治客が少し来るくらいになってしもうた。」

「最近は私みたいな日帰り客も増えてきたでしょう?」

「そう。時々見かけるようになった。」

「これからは本当にいい湯を求めて来る人が増えますよ。どうかいい湯を守ってくださいね。」

「今、旅館の経営者はみんな高齢化して跡継ぎもおらん。間もなく閉めるところも出てくるよ。湯はええんじゃけえ、早よう来て貰わんと皆もたんよ。」

少し寂しそうに笑いながら言われた最後の言葉。有福に住む人の本音なんだと思った。万葉の時代から綿綿と湧き続ける適温の温泉。その湯を源泉のまま掛け流して入る贅沢を、私たちはいつまで味わえるのだろう。

【注】平成17年、有福温泉で基準値を超えたレジオネラ菌が検出され、営業停止になったのはこの3つの浴場です。原因は配管の老朽化だったそうで、現在は3軒とも配管をリニューアルされました。有福温泉の源泉自体には問題ない(当たり前?)ということだったので安心しました。私もその後何度も入ってますが、相変わらずとっても良い湯です。故にブログで紹介させていただきました。しかし、施設である以上いくら非加熱の源泉掛け流しといっても最低限の設備は必要です。各地にあるよいお湯を守ってくださっている施設が、最低限設備を維持できるくらいの利用者(温泉ファン)がいてほしいなと思う一件でした。

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