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2012年4月 1日 (日)

こわいおじさん

子供の頃近所にはこわいおじさんがいた。

家の近所は農村だから、友だちと遊ぶ場所は田んぼや畑、水路や川や溜め池である。

田んぼの水を勝手に抜いたり、種まきしてある畑を走り抜けたり、いちじくの実をもぎとったりすると、近所のおじさんから「こら!何しよるんなら!」と追っかけられたり、水路や溜め池で遊んでいると「こんなところで遊ぶな!」と叱られたりしたものだ。

叱られることでやってはいけないことを知り、社会性を身に付けていったように思う。

この環境が今でも我が家の近所には残っている。

4人の子供を育てていると、正直全員の行動を把握しきれない。特に男の子は学校から帰ったらカバンを放り投げてすぐに友達と姿を消す。帰ってきたときは泥だらけ、というのが日常。

そんな中、近所の年配の方々から「今日は池で釣りをしていたよ。」とか「水路から車道に飛び出そうとしていたので、危ないぞ!と叱っておいたよ。」と聞くことも多く、何気なく見守っていいただいている環境がありがたい。おたがいの家族も性格もよく分かっているからこそ、お互いよその家の子供でも叱ることができる。

農村も、今では昔ながらの共同作業は少なくなり、近所との接点も減る傾向にある中、我が家の周辺では地域活動が比較的盛んである。みんな仕事がある中での地域活動には正直負担感もないことはないが、子供やお年寄り一人暮らし世帯の見守り効果など埋めて余りあるメリットを感じる。

「近所の子供には、こわいおじさんにならんといけんなあ。」と妻に言うと、

「最近のこわいおじさんは、叱るおじさんではなく、優しく声をかけてくる知らないおじさんよ。」と言われた。

なるほど、やはり時代は変わっている。

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