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2008年1月

2008年1月20日 (日)

俵山温泉

湯治場と呼ばれる温泉がある。古来より温泉治療のため長逗留する温泉。江戸時代、湯治は人口の8割以上を占める農民をはじめ、庶民にも広がり、湯治場も全国各地にできた。

各地から多種多様な人達が集まる湯治場は、異文化交流の場であり、コミュニケーションの場でもあった。それが故にか、西洋医療が普及した明治以降も、文化として湯治は生き残った。また、近世において、長期間働かず身体を休める湯治が庶民レベルで普及していた事は、日本が豊かな国だった証とも言える。

しかし、高度経済成長とともに生活様式も変わり、温泉地も、療養目的、長逗留の湯治から、観光目的、短期宿泊に変わっていった。徐々に湯治が廃れていく中、昔ながらの湯治場の風景も消えていく。その中で、俵山温泉は湯治場の風情を残す数少ない温泉場のひとつである。

Photo 俵山温泉へは、中国自動車道美祢ICからR435を特牛(こっとい)方面に向かう。途中、豊田町で県道34号線に入り豊田湖経由で俵山温泉に。美祢ICから約45分。

町のはずれに駐車場がある。クルマを駐めて家並みを歩くと、そこは昭和の町並み。小さな旅館が軒を連ねる。

俵山温泉は、昔から、町の湯川の湯という2軒の共同浴場を中心に温泉街が形成されている。昔からの湯治場の常で、内湯を持つ旅館は数少なく、みんな共同浴場に入りに行く。

2004年、川の湯に2本ある源泉のひとつを引き直して、3番目の共同湯、白猿の湯がオープンした。ちなみに経営母体は、町の湯、川の湯、白猿の湯すべて俵山温泉合名会社である。商法上は無限責任の合名会社ってところがすごい。

■白猿の湯

Photo_6Photo_5建物は最近よくあるスーパー銭湯にレストランも併設した立派な施設。入湯料は大人700円。湯船は内湯に大きな浴槽がふたつあり、1号、2号と名前が付いている。露天風呂もあり、施設はとっても立派。うたい文句は源泉100%掛け流し。期待に胸ふくらませて入ってみる。

「ん?」

Photo_7正直、私の勘違いかもしれないが、内湯1号は、非加熱掛け流し、内湯2号は、加水加熱塩素投入たぶん循環、露天風呂も加熱塩素投入循環ではないか?とにかく、私のお気に入りは1号泉。つるつるすべすべ、ph9.5という全国でもトップクラスのアルカリ単純泉を楽しむ。

湯上がりには、ラウンジでまったりとティータイム。なかなか優雅な気分。(^^) この日はデザートセット(700円)を頼んでみる。 私は左党であるが、実は甘いものもイケます。

■町の湯

Photo_3Photo_2湯治客には一番人気があるのが町の湯。入湯料は大人360円。入口には飲泉所がある。入浴客が多く、お風呂の写真は撮れなかった。

泉質はツルツルのすばらしいアルカリ単純泉。ただ、循環式なのか、客が多すぎるのか、この日は湯の鮮度が今ひとつという印象。

■川の湯

Photo_4町の湯の斜向かいにあるのが川の湯。町の湯とともに、永らく湯治場を支える外湯として営業してきたが、白猿の湯に源泉を譲り規模縮小、そして平成20年1月20日をもって廃業することとなった。

源泉掛け流しではなく、循環式のお風呂ではあったが、なくなると聞くと、やはり寂しい。

■旅館

俵山温泉は湯治場である。宿は長期滞在を基本に考えているので、元々は自炊の木賃宿だった所が多い。だから、豪華な食事や充実した設備は期待してはいけない。例を挙げながら分類してみよう。

1.トイレが共同の旅館が多い。その中で各部屋にトイレ完備松屋旅館うみべ旅館

2.バリヤフリー松屋旅館目の前が町の湯でもあり、足の悪い人にはイチオシ。

3.料理は、板場を置くところは少なく、ほとんどが女将さんの手料理的なもの。その中で料理の良いところとなると、うみべ旅館、保養旅館京屋田中旅館竹翠園たけや山田屋あたりか。

Photo_8 Photo_9

2008年1月 5日 (土)

浜屋@長門・仙崎港

*** 長門湯本温泉・恩湯・礼湯より続く ***

長門湯本温泉で湯を楽しんだ後は、長門市の台所、仙崎港に向かう。

「この辺は雲丹(あかうに)が美味しいよね。どこかお店知らない?」

「私も行ったことないけど、うに釜飯の有名な浜屋という店は聞いた事があるけど。」

「釜飯いいね。じゃあ、そこ行ってみよう。」

Photo 浜屋は仙崎港遊覧船のりばの入口にあり、場所はすぐにわかった。お昼時はやや過ぎているにも関わらず、店内は満席。人気店のようだ。名前を書いて待つ事10分、カウンター席に通された。

Photo_3名物のうに釜飯は2,470円と、結構なお値段。周りの人を見ると、8割方がうに釜飯を注文している。ひととおりメニューを見たが、結局うに釜飯を注文してしまった。やはり私は体勢に流される日本人だ
(* ̄∇ ̄*)

Photo_4 注文してから作るのか、待つこと20分、さすがに美味しい。固さもちょうど良い炊き込みご飯の上に、たっぷりの赤雲丹がふんわりと蒸れている。釜飯の楽しみのひとつ、お焦げも適度にできて美味しい。私も友人も満足。

*************

浜屋

山口県長門市仙崎祇園町4137-5

電話 0837-26-1436

営業時間 11時30分~19時30分

定休日 火曜日

2008年1月 3日 (木)

長門湯本温泉・恩湯・礼湯

【2007年11月】

知人の間では、私は温泉好きというレッテルを貼られているようだ。おかげで、時々温泉行きのお誘いを受ける事がある。先日も友人(といっても、年齢はひとまわりも上の方だが)から電話がかかってきた。

「今度の週末、温泉に浸かって旨いもの食べに行かない?車は俺ので。交通費はいいから、おすすめの温泉や食事処をナビしてよ。」

交通費の負担なし、という甘言に誘われてついついOKしてしまいました。
(⌒▽⌒;ゞ
行き先は友人が入っていない温泉の中から、長門湯本温泉に決定。しかし、秋の行楽シーズンの週末は、さすがに旅館が満室。しかたなく、共同浴場のみ入る事に。

長門湯本温泉は、中国自動車道美祢ICから行くのが早い。西条ICから美祢ICまでは、185km約2時間20分。美祢IC料金所を出て、突き当たり(R435)を左へ。2~3km走り、右手に宇部興産の巨大なセメント工場を見ながら、国行交差点を右折、R316へ。そのまま道なりに直進すると、長門湯本温泉に到着。美祢ICから長門湯本温泉までは約30分

Photo 共同浴場は、恩湯(おんとう)、礼湯(れいとう)の2施設。いずれも長門市が運営する市営浴場。まずは車を恩湯のとなりにある市営無料駐車場に駐める。ここが、週末は満車になることが多い。この日も満車だったが、幸い5分くらいの待時間で空きができ、駐めることができた。

私は、折角遠路はるばる来たのだから、両方の湯に入りたい。友人はどうかなと思ったら、気持ちよくつきあってくれた。どうも別の知人から、私とでかける時は、温泉はしごの覚悟が必要だと聞かされていたようだ。(^^;

■礼湯(れいとう)

Photo_2 まずは、礼湯に向かう。ここは、駐車場から坂道を100mほど登ったところにある。

入浴料は大人140円。これは、恩湯、礼湯とも同額。建物は平成14年に新築されており、とても綺麗だ。

幸い他の客は誰もいない。早速湯に浸かる。泉質は、無味無臭、つるつるすべすべのアルカリ単純泉PHは9.24とアルカリ度は高い。湯温は40℃弱だろうか。泉質が昔に比べ、ややあっさり系に変わっている。湯番の女性の方に尋ねてみた。

Photo_3 「泉質、変わったんでしょうか。」

「新築したときに、礼湯の源泉と、市から配給される源泉をブレンドして、ほんの少しじゃけど加水するようになったんよ。レジオネラ菌対策で、3ヶ月に一度は塩素殺菌もするんよ。何か気になった?」

「いえ、湯の感じが違ったかなという程度で、特に不快感はないですよ。特に塩素臭もしないし・・・。設備が綺麗だし、いい湯でしたよ。ありがとうございました。」

とは言ったものの、施設が改修されるたび、源泉掛け流しが減っていくことに寂しさを感じた。

■恩湯(おんとう)

Photo_4 礼湯から坂道を引き返し、川まで降りたところに恩湯がある。こちらは、戦前からの建物がそのまま使われている。

湯番のおばちゃんに140円を払う。

「こんにちはー。ここは昔から値上げせんねえ。ええ湯に安う入れるけえありがたいわ。」

「ほうよ。市が経営じゃけえねえ。湯も昔のままよ。源泉掛け流しいうて、最近はありがたがって来る人が多いけど、ここじゃあ当たり前のことじゃけどねえ。」

まさにその通り。でも、当たり前の掛け流しが徐々に姿を消しているんですよ。おばちゃん。現に、ここの上の礼湯だって・・・。

脱衣場で服を脱ぐ。浴室は人が多く、6~7人はいるようだ。湯舟は2つある。いずれも礼湯よりはずいぶん深く、水深1mくらい。大柄な私でも中腰で浸かる。壁に湯口があって、蕩々と湯が掛け流されている。

「これは・・・。」 湯舟に入るなり友人が呟いた。

「私でも違いが分かりますね。すごい」

泉質は、礼湯と同じアルカリ単純泉。しかし、湯の違いは明確に感じる事ができる。phは9.59すべすべ度は恩湯がはるかに高い。地中から湧くままの非加熱、非加水の源泉。これが正真正銘、長門湯本の湯である。

「湯本温泉に来たら、ここの湯に入らなきゃ。ホテル、旅館の湯もそれなりにすべすべ感はあるが、恩湯を知った後だと物足りなくなりますよ。」

「そうですね。湯本は社員旅行などで何度か来ているんだけど、温泉はホテルの大浴場で終わってたなあ。今考えるともったいない。」(^^)ゞ

これまで、温泉はそれなりに好きだが、泉質までは興味のなかった友人も、恩湯には何か感じるものがあったようだ。ともすれば、からだが浮いてしまいそうな深い湯船を楽しみながら、まったりと1時間も浸かってしまった。

湯でさっぱりとした後は、食事。海鮮を求めて長門仙崎港に向かう。続きは次回・・・。

*** 浜屋@長門・仙崎港 に続く ***

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