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2007年2月12日 (月)

三朝温泉・旅館大橋

【2004年2月】

「トトロさん、源泉掛け流しがお好きでしたよね。久しぶりにうちの風呂に入りに来なさいよ。」 

旅館大橋のNさんと電話で話した数日後、今度は同僚から電話。

「今度の日曜に、鳥取へ現地視察を兼ねてプライベートで行きたいんだが、雪道のひとり旅は気が進まない。鳥取で行ってみたい温泉はないのか?1~2軒なら付き合うから一緒に行かないか?」

これは、神のお告げに違いない(^^)♪ と、仕事も兼ねて同僚とふたりで久しぶりの三朝を訪ねることにした。

中国道から米子道へ。湯原ICで高速道を下りて右折、国道313号線に。湯原温泉の入口をやり過ごし、さらに5kmほど蒜山方面に進むと、国道482号線との分岐。ここを右折して国道482号線を約10kmの峠越え。国道179号線に突き当たると、左(道路構造的には直進)の倉吉、三朝方面へ。10km強走り、今泉の交差点を右折、最初の信号を左折、三徳川を渡って突き当たりを右折で三朝温泉に到着。これが、広島~三朝の最短ルート。湯原IC~三朝温泉は約50分。

この日は道中ずっと雪が舞い、途中の峠では路面は積雪で真っ白だったが、4輪駆動+スタッドレスのおかげで時間もほぼ予定通り到着。こんな日は、雪道に自信がない人(クルマ)は、蒜山IC~国道313号線~犬挟峠~倉吉~三朝のルートの方が無難かも。

三朝温泉街に入ってすぐの道路右側に、道に沿って100m以上も続く大きな木造三階建の旅館が見えてくる。これが旅館大橋。昭和7年築の堂々たる日本建築は平成14年国の有形文化財指定を受けている。

「ここ、千と千尋の神隠しの湯屋って感じだよね。」 と同僚。なるほど言い得て妙。

「いらっしゃい。雪の中大変だったでしょう。さっそくお風呂で暖まってください。この時間は天然岩窟の湯が男性になっていますから。」(^o^) と、Nさん。ちなみに、女性の方はふくべの湯という足下湧出ではないが、源泉掛け流しの湯に、露天風呂。時間帯で入れ替わるので、宿泊すればすべての風呂に入ることができる。

日帰りの入浴料は大人1000円、小人500円。脱衣場から浴室には階段を下りる。天然岩窟の湯は、河原に自噴する源泉をそのまま囲って風呂にしたもの。浴室内には3カ所の自噴泉があり、それぞれを上の湯、中の湯、下の湯という名の湯船にしている。

湯船は三徳川の川原石を組み合わせて積み上げた造作。最近多い、見た目だけの岩風呂ではなく、本当に岩でできた風呂。故に、湯船の中も足場は非常に悪い。段差もあり、深いところは1m以上。そのせいで、広さの割には大人数は入れず、ひとつの湯船に1~3人が適当。

まずは下の湯に浸かる。湯は、気泡とともに足下から湧いている。鮮度はこれ以上ない最高の湯。湯温は40℃強とやや熱め。湯に浸かっていると静けさの中に時々「ポコッ」という音が聞こえてくる。地中に閉じこめられていた温泉が初めて空気に触れる瞬間の音は、まさに温泉の産声。( ̄ー ̄)マッタリ

放射能泉の効能は、初めて空気に触れた瞬間、ラジウム、トロンなど放射性元素が気化する。それを吸引することにより免疫力等が高まる、というのが定説。ということは、ここの湯のような足下湧出において放射能泉は最大効果を得ることができるという事になる。ここの3つの源泉のうち、中の湯、下の湯はラジウム泉、上の湯はトリウム泉と書かれている。トリウム泉は、全国でも珍しいそうだ。ともかく、この浴場は放射性ガスで充満しているに違いない。多分に付け焼き刃的発想だが、同僚とふたりで深呼吸を繰り返してみる。スー( ̄。 ̄)ハー( ̄0 ̄)スー( ̄。 ̄)ハー( ̄0 ̄)

天然岩窟の湯、ここの良さは、効能もさることながら、大地の恵み、自噴する極新鮮湯を、肌と耳で感じながら浸かれることにあると思う。

「いやあ、久しぶりにいい湯に入らせていただきました。」(⌒▽⌒)

「どういたしまして。じっくり館内をご覧になられたことはなかったですよね?ご案内しましょう。」

客室は30室。全長100mを超える巨大木造建造物にあってこの客室数は少ない。ゆったりとした造りを物語る。同じ造りの部屋はひとつもなく、使用する木材によって、南天の間、桐の間というふうに命名されている。リニューアルする際にも、基本的に部屋の造りは変えない。川に面する窓は、サッシではなく木枠に昔ながらの手作りガラス。外の景色がやや歪んで見える。

「改修も馬鹿にならないんですよ。良い材木は高くなるし、昔ながらのガラスは作るところも少なくなって。」

それでも拘るのは、部屋指定で泊まりに来るリピーターが多いから。それ故に、数十年ぶりに訪れたお客様が、昔泊まった部屋がそのままあることに驚かれることも多いそうだ。

今回は食事はしていないが、千久馬料理長は厚生労働省「現代の名工」も受賞した山陰料理界のドン。以前泊まったときに食したひらめの石焼きやアワビのステーキは絶品だった。

極上の湯、歴史の重みとノスタルジーを感じさせる館内、そして美味しい料理。すべてが高いレベルでバランスが取れており、夫婦、カップルでしっぽりと泊まるには最高の宿。

 ※この時は写真を撮っていません。イメージは、旅館大橋のホームページをご参照ください。

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