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2006年10月30日 (月)

真賀温泉・真賀温泉館

【2006年10月】

久しぶりに予定のない休日を作れたので、岡山の温泉に足を伸ばした。米子自動車道湯原ICを降りると、周辺には湯原温泉、下湯原温泉、真賀温泉、郷緑温泉、茅森温泉、足(たる)温泉等たくさんのアルカリ単純泉があって、お肌スベスベ指向の人にはおすすめのエリア。中でも真賀温泉は、私のお気に入りランキング上位に入る温泉で、時々入らないと禁断症状が出る。(半分冗)

061029magazenkeiresize 湯原IC出て左折、国道313号線を4km走る。途中土砂崩れによる片側交互通行2カ所(ここ、いつになったら直るんだろう)を過ぎると、右手の山にへばりつくように数件の建物がある。これが真賀温泉

初めて来たとき、なんでこんな場所に建てたのか不思議に思い聞いてみたら、山の中腹に、岩盤の割れ目から自噴する温泉があった。061029magakaidanresizeだからその場所に建てたとのこと。とっても分かり易い理由・・・。

真賀温泉」の看板をくぐり、急な階段を上っていく。お年を召された方には相当の負担かと思うのだが、みなさん頑張って登って行かれる。

061029magairiguchiresize登り切って、少し横ばいしたところに玄関。右隣にはお薬師さんが祀られている。湯番のおじさんに「幕湯ね。」と告げて250円を払う。お話好きのトトロが必要最小限の言葉しか伝えないのは、ここのおじさんは、とっても( ̄へ ̄)無愛想ということを知っているから。^^;

ここのお風呂は3種類。

幕湯 ・・・ 温泉の湯元。この湯船の底、岩盤の割れ目から湯が湧き出しているらしい。他の湯船にはここから湯を分けている。昔、この地を治めた三浦氏が入浴する際、幕を張った事から幕湯と名付けられた。混浴250円

女湯・男湯 ・・・ 入り口からすぐが女湯、次が男湯。安いからか、地元の方は、こちらに入る方が多い。150円

家族湯 ・・・ 玉乃湯、泉湯、旭湯の3カ所。1時間1000円

061029magamakuyuresize数ヶ月に一度しか入れない私は、どうしても湯元の幕湯を選んでしまう。入り口の幕(暖簾)をめくって入ると狭い脱衣場。そしてその奧に、わずかな明かり取りと蛍光灯に照らされた薄暗い浴室がある。石を貼った流し場に、天然の岩盤そのままの湯船。深さは140cmと、とても深い。ほぼ正方形で、手前と奧の2辺は、深さ中程の所に岩で出来た天然の腰掛けがある。この日の先客は還暦くらいの男性が1名。私が入って5分後に30歳前後の2人連れの男性が入ってきた。これで湯船はほぼ満席。

湯は、無味無臭アルカリ単純泉湯温39.5℃pH9.4のぬるぬるすべすべ。触感の柔らかさは中国地方有数だと思う。この柔らかさは成分なのか、湯温とpHの絶妙のバランスが生み出すのか・・・。さほど広くない浴室に天然の間接照明、そして青みがかった岩盤が相まって、恐ろしいほど青く透き通った湯は140cm下の岩盤をレンズのように鮮明に写し出す。他に類を見ない厳かな雰囲気を持った浴場。足下から湧き出す湯は孟宗竹のパイプによって水面ぎりぎりのところから溢れている。この竹は固定されてなく、垂直に立てれば水面から僅かに頭を出して飲泉も可能にする。なかなか秀逸なアイデア。

突然、初老の先客は竹筒を立てて顔を近づける。飲泉かと思ったら目を洗いはじめた。

「ここの湯で目を洗うたら、昔から眼鏡いらず言うんじゃ。」

なるほど。目の神様といえばお薬師さん。そういえば入口横にあったなあ。・・・さらに言葉は続く。昔、この田舎では医者も薬もなく、体が悪くなれば、唯一この温泉が頼りだった。万病をこの温泉で癒していたと。温泉というのは大地の恵みだなあと思う。

「おふく」という女性をご存じだろうか。戦国時代、現在の勝山市中心街を見下ろす小高い丘、備中高田城の城主は三浦貞勝。そしてその妻がおふく。備中高松城の三村家親に攻め落とされ貞勝は自害、難を逃れたおふくは備前沼城主、宇喜多直家に見初められ妻となる。さらに直家の死後は、豊臣秀吉の側室となる数奇な運命をたどった美女。江戸時代に入ると、同姓だが三浦貞勝とは血縁のない(薄い?)三浦明次が勝山23000石を拝領し、高田城は勝山城と改名される。

真賀温泉に浸かっていると、ここに幕を張って入湯していたのは高田城主、勝山城主、どちらの三浦氏だろうかとふと思う。・・・が、調べたことはない。とろとろの湯に浸かってると、「おふくも幕を張って貞勝と一緒にこの湯に浸かっていたんだろうなあ。この美人湯がおふくを育んだのか(⌒ー⌒)。」 と想像する方が楽しいから・・・。

【余談】

Ca330014triming帰路、勝山に差しかかった時、ふと思い出す。

「そう言えば、どこかの清酒鑑評会で、勝山の御前酒が金賞受賞してたような・・・」

御前酒というのは、江戸時代、勝山藩三浦の殿様に献上していたことから命名された。蔵元は辻本店。気になる事を放っておくと体に悪いので、その酒を探すことにした。(単に酒好きなだけ?^^;)

あいにく蔵元はお休み。しかたなく周辺の酒屋で尋ねると、

「金賞受賞酒?ああ、ありますよ。」と、嬉しい返事。

これで今夜の楽しみがひとつ増えました。充実の日曜日。

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